講師紹介

Washoku Cooking “Nagomi”

 

講師紹介

講師

「自分で体験したからこそ伝えたい『食』との上手なつき合い方」

和食・薬膳・栄養相談を通じて「和食のすばらしさを広げ、からだと心がなごむ幸せな毎日のお手伝いをする」ことをテーマとした、新たな料理教室の在り方を提案している「料理教室 なごみ」。栄養士、薬膳アドバイザー、細胞デザイン学など、これまで「食」に関するさまざまな資格や知識・経験を積み上げてきた主宰の入部郁子さんの「食」に対する思いやこだわりを伺いました。

——栄養士をされていたということですが、もともと食への関心は高かったのでしょうか?

入部  祖母が料理好きで、幼い頃から台所でいろいろと教えてもらっていたことが、食への関心を持つきっかけになったと思います。また、進路を決める際に「手に職をつけなさい」という母の強い勧めもあり、私自身も食に関するお仕事に関心がありましたので、栄養士の学校に進み、卒業後に病院で栄養士として働きはじめました。

——そこで栄養士としての実績を積まれていったのですね。

入部  最初は患者さんそれぞれの体調に合わせた献立作りからはじまり、そこから様々な段階を経て、ある程度のベテランになると栄養指導を行うようになりました。
入院している患者さんの指導や、外来で来られる糖尿病の患者さんの食生活への悩みをお聞きして、「では、こういう風にしてみましょうか」といったような提案もしておりました。病院に勤めていた約10年間は、栄養士として本当に多くの経験を積ませていただいたと思います。

——この教室をはじめようと考えられたきっかけは何だったのでしょうか?

入部  以前、私自身がストレスからの肝炎を患い、消化機能の低下に長く苦しんでいました。そのときに、東洋医学の「肝臓の働きが悪くなるとやがて消化器系全体が動かなくなる」という考え方を知り、『薬膳』を学びはじめたのがきっかけです。
勉強をしながら実践していく中で、「自分の体調に合わせて食材を選んで体調を整えていく」という理論を理解し、体調の回復を実感することで、「これは他の人にもぜひ伝えてみたい!」と思いはじめました。

——教室で季節を意識した献立が多いのも、その薬膳と関係しているのですか?

入部  そうですね。薬膳には「季節ごとの食材で体を守りましょう」という考え方があります。
たとえば、夏は暑さを外に出すための食材や、紫外線が原因で不足するビタミンCを補うための献立になります。空気が乾燥してくる秋は、咳が出やすくなったり、喘息の方などは症状が重くなったりもするため、「肺や気管を潤す食材を摂りましょう」という時期になります。実際に旬の食材にはそういった効能があるものが多いので、教室ではそういった豆知識も伝えます。そして、「その食材ならこういうお料理もありますよね」といった流れで献立をご説明して、実際の調理に入っていきます。

——教室の大きな特色である『栄養相談』についてお聞かせください。

入部  みなさんが想像される『栄養指導』とはおそらく「自分が今食べているものを排除される」というイメージが強いと思いますが、私の考える『栄養相談』は少し違います。
まず、その方の食べているものをお聞きすることからはじまりますが、やはり「ポテトチップスが好き」とか、「1日1回は絶対にアイスクリームを食べないと落ち着かない」とか、みなさんそれぞれ譲れないものってありますよね(笑)。でも最初はそれでOKというのが私の考えです。
                      

                      

——たしかに従来の栄養指導のイメージとは少し異なるように思います。

入部  相談者の方のお話から食べ方の全体像が見えてくると、個々の食べぐせといいますか、食べ方の傾向のようものがわかるので、そういう突出している部分を少しずつ、山を崩して
いくようなアプローチを心掛けているからだと思います。
強制ではなく、「このような食事をすると、こういう結果が得られるかもしれないので、一週間だけ試してみませんか?」といったアプローチを心がけています。ですから最終的に、「指導された」という意識を持たずに、「気がついたら自然に突出していた食べぐせが直っていた」、というのが私の理想です。

                      

——『細胞デザイン学』というものも学ばれているそうですね。

入部  はい。「細胞デザイン学」というのは、日本人が昔から食してきた食材をいただくことで、「細胞から元気になる」という栄養学なんです。
摂取カロリーを基準にした考え方ではなく、「ま・ご・わ・や・さ・し・い」(豆類・ゴマ(種子類)・ワカメ(海藻類)・野菜・魚(魚介類)・しいたけ(きのこ類)・いも類)を取り入れた献立、その他の食品は嗜好品程度にとどめるという考え方です。

                      

——運営にあたって大切にされていることは何ですか?

入部  まずは、とにかく生徒さんにリラックスしていただく、ということを一番に考えています。これはこの教室の「からだと心がなごむ」というコンセプトにも通じます。リラックスした先に、個人的に抱える体調・体質の改善というようなお悩みがあるのであれば気軽にご相談いただいきます。
そして、それが改善されることによって、本人はもちろん、ご家族や大切な方たちも笑顔になり、また健康になっていく。そういった好循環が、徐々に世の中に広まっていくことのお手伝いがしたいと思っています。

——それでは最後に、今後に向けての考えをお聞かせください。

入部  『やさしい基本の和食』クラスで、日本在住の外国の方に向けて、日本の料理を“ひらがな”で提供することを考えています。「ひらがなは読めるけど、漢字は読めない。だからレシピ本を見てもわからない」という方も多いそうなんです。
日本人・外国人という枠を超えて学ぶことで、お互いの見識やコミュニティーも広がりますし、サークルのようにみなさんでワイワイできたら素敵かなと。そうなっていけば、この教室も、社会やみなさんのお役に立てる存在になるかと思っています。

                      

入部 郁子 Irube Ikuko

料理教室 なごみ 主宰

栄養士 病院栄養士として勤務
薬膳アドバイザー 北京中医大学日本校 認定
細胞デザイン学 中級課程修了(杏林予防医学研究所 認定)
ヒーリングフードオラクルカード 初級講師